圧倒的な飛距離と噂の120mm13.9gの「スイッチヒッタースリムDH120S」
「フックが小さくてバラしやすい」という評判は本当なのでしょうか?
この記事では「スイッチヒッタースリムDH120S」の良かった・悪かったインプレを徹底解説します。
「スイッチヒッタースリムDH120S」を購入しようか迷っている人の参考になれば幸いです。
スイッチヒッタースリム DH120Sとは?基本スペック

まずは、スイッチヒッタースリム DH120Sの基本的なスペックと特徴について解説します。
職業釣り師・小沼正弥氏が監修したこのルアーは、激戦区のフィールドでも確実に結果を出すためのこだわりが詰まっています。
以下に詳細なスペックをまとめました。
| アイテム名 | モアザン スイッチヒッタースリム DH120S |
| サイズ | 120mm |
| 標準自重 | 13.9g |
| 有効レンジ | 水面直下~約0.5m |
| タイプ | シンキング |
| 標準装備フック | #14トレブル × 4本 |
| 標準装備リング | #1 |
| アクション | ハイピッチロール+自動フラツキ |
| メーカー希望本体価格 | 1,550円 |
「食わせ」の120Sと「アピール」のDH120S
スイッチヒッタースリムには、大きく分けて2つのモデルが存在します。
一つは「食わせ」に特化したノーマルモデルの120S。もう一つが今回紹介する「アピール重視」のDH120Sです。
ノーマルモデルの120Sは、控えめなテールスライドアクションで、特定の餌に執着している偏食傾向のシーバスに効果を発揮します。
対してDH120Sは、ボディの明滅(キラキラと光る変化)によって、遠くにいるシーバスにも気づかせる力が強いのが特徴です。
「強い明滅で魚を寄せ、ハイピッチロールという弱い波動で食わせる」
この絶妙なバランスが、DH(指名打者)として飛距離第一主義を貫きながらも、釣果を叩き出す理由です。
製品詳細
このルアーには、釣れるための工夫が細部まで施されています。
■極細ボディ
バチ抜けパターンに対応する細身のシルエットです。空気抵抗が非常に少ないため、向かい風の中でも矢のように飛んでいきます。
■4本フック仕様
触れるだけで掛かるような、ショートバイトを絡めとる4本フック仕様を採用しています。貴重なバイトを逃しません。
■識別しやすい目玉カラー
S(ノーマル)は通常の目、DHはレッドアイ(赤い目)を採用しています。タックルボックス内でごちゃ混ぜになっても、一目で区別がつきます。
スイッチヒッタースリム DH120Sのカラーラインナップ
フィールドの状況に合わせて選べる、豊富なカラーバリエーションが用意されています。
- ピンクサンドバチパール
- マットバチピンク
- マットライムチャートピンクベリー
- ライムチャートイワシ
- ライムパールサンド
- ボーンキャンディ
- ピンクサンドカラシ
- 小沼スペシャル
スイッチヒッタースリム DH120Sのインプレ:良かった点
ここからは、実際にフィールドで使用して感じた「良かった点」を具体的に紹介します。
結論から言うと、「圧倒的な飛距離」と「誘いの性能」は、他のバチ系ルアーとは一線を画すレベルでした。
圧倒的な飛距離(最大の強み)
このルアーを使って最初に驚くのは、その飛距離です。
「DH(指名打者)」の名前は伊達ではありません。通常モデル(10.4g)よりも重い13.9gの設定と、空気抵抗の少ない細身のボディが相まって、強風下でも姿勢を崩さずにかっ飛びます。
今まで届かなかった沖のボイルや、遥か彼方の潮目を直撃できる快感は格別です。
他のアングラーが手前の魚を探っている間に、自分だけ竿抜けポイント(誰も攻めていない場所)を独占できるため、釣果に直結します。
「ハイピッチロール」+「明滅」による誘い
ただ巻きするだけで発生するアクションも秀逸です。
通常モデルがおとなしい「テールスライド」なのに対し、DH120Sは「ハイピッチロール」でパタパタとボディを揺らしながら明滅します。
このフラッシング(光の反射)効果により、バチパターンだけでなく、小さな魚を食べているマイクロベイトパターンでも強い威力を発揮します。
少し波気がある状況や、水が濁っている時でも、魚にルアーの存在をしっかりと気づかせることができます。
ショートバイトを絡め取る「4連フック」
バチ抜けの時期特有の、「コツッ」という小さなアタリに悩まされた経験はありませんか。
DH120Sは、#14番のトレブルフックを4本も搭載しています。この「4連フック」システムが、じゃれつくような微細なバイトも高確率でフッキングに持ち込みます。
魚の体のどこかに針が触れれば掛かるため、バラシ(魚が逃げること)の不安も軽減されます。
レンジキープ力が高い
重さがあるため沈みすぎるかと思いきや、絶妙な浮遊感を保ってくれます。
水面直下から約50cmという、シーバスが最も餌を意識している「おいしいレンジ(深さ)」をキープしやすい設計になっています。
竿を立てて巻けば、水面に引き波を立ててアピールすることも可能です。流れに乗せて漂わせる際も、浮き上がりすぎず、粘り強く水中に留まってくれます。
コストパフォーマンス
性能が高いルアーは値段も高くなりがちですが、DH120Sは比較的良心的な価格設定です。
競合する他社の4連フック系スリムシンキングペンシル(例えばパズデザインのフィール120SGなど)と比較しても、実売価格が安く手に入ることが多いです。
ロスト(ルアーを失うこと)が怖い攻めの釣りでも、精神的な負担が少なくガンガン使っていけます。
スイッチヒッタースリム DH120Sのインプレ:悪かった点
どんなに優れたルアーにも、弱点や扱いにくい部分は存在します。
購入してから後悔しないように、実際に使って感じた「悪かった点」や注意点も正直にお伝えします。
フックサイズと扱いづらさ(最大の懸念点)
最大の悩みは、フックの小ささと多さです。
#14という極小フックが4本もついているため、魚をネットでランディングした後、網にフックが複雑に絡まりやすいです。
知恵の輪のように絡まったフックを外すのに時間がかかり、時合(魚が釣れる短い時間)を逃してしまうことがあります。
また、フックが小さいため、ランカークラス(80cm以上)の大物や、強引なやり取りが必要な場面では針が伸びるリスクがあります。ドラグを緩めに設定するなど、丁寧なファイトが求められます。
スナップサイズにシビア
繊細なバランスで設計されているため、接続具であるスナップの大きさに敏感です。
大きくて重いスナップを使うと、ルアーの動きが悪くなったり、頭が下がって沈む速度が速くなりすぎたりします。
公式でも推奨されている通り、#SS~Sサイズなどの小型スナップへの交換が必須です。普段、太いリーダーや大型スナップを使っている場合は、タックルバランスを見直す必要があります。
「デッドスロー」性能は通常版に劣る
DH120Sは重量がある分、通常モデル(120S)に比べると沈む速度が速いです。
流れが極端に緩い場所や、水深が膝下くらいの極浅ポイントで、死ぬほどゆっくり巻く「デッドスロー」の釣りをする場合は、底を擦ってしまうことがあります。
徹底的にスローに見せたい場面では、通常モデルの方が使い勝手が良いでしょう。
目新しさに欠けるという声
市場にはすでに「フィール120SG」や「マニック」といった、優秀な細身のシンキングペンシルが存在します。
そのため、アクションやコンセプト自体に「革新的な新しさ」を感じないという厳しい意見もあります。「後発の割にはよくある感じ」と評価されることも。
しかし、裏を返せば「実績のある王道の動き」を、より飛ぶボディに搭載したとも言えます。
ルアーボックスでの識別
120SとDH120Sは、形状が全く同じです。
見分けるポイントは「目の色(DHは赤目)」だけなので、夜間の暗い釣り場でルアーボックスから取り出す際、パッと見で間違えやすいです。
間違えて投げてしまい、「あれ?動きが違う?」と後で気づくこともあるので、事前の整理が必要です。
スイッチヒッタースリム DH120Sの使い方
ここからは、スイッチヒッタースリム DH120Sのポテンシャルを最大限に引き出すための具体的な使い方を解説します。
基本的には「投げて巻くだけ」で釣れるルアーですが、状況に合わせて巻き方やロッドの位置を調整することで、さらに多くの反応を得ることができます。
特徴である「重さ」と「ハイピッチロール」を活かした、実践的な4つのメソッドを紹介します。
基本アクション:ただ巻き(リトリーブ)
最も基本的であり、かつ使用頻度が高いのが「ただ巻き」です。
リールを一定の速度で巻くだけのシンプルな動作ですが、このルアー特有の重さを考慮したスピード調整がキモになります。
通常の「120S」よりも比重が重いため、「デッドスロー(超低速)」よりも「スロー~ミディアムスロー」での運用が適しています。
巻くのが遅すぎると底を擦ってしまうため、ルアーが水中でパタパタとロールのアクションをしているのを感じる、ギリギリの速度で巻くのがコツです。
狙いたい深さ(レンジ)に応じて、ロッドの構える角度を以下のように使い分けましょう。
- ロッドを立てて巻く
水面直下~20cmを攻略(バチ抜けやサヨリ付きパターン) - ロッドを寝かせて巻く
水深30cm~50cmを攻略(強風時や足場が高い時)
引き波パターン(水面ウェイク)
バチ抜けシーズンや、シーバスが水面を強く意識している時に最強のメソッドです。
ルアーが水面にV字の波紋(引き波)を残しながら泳ぐことで、バチや小魚が水面を逃げ惑う様子を演出します。
具体的な操作方法は以下の手順で行います。
- 着水後すぐに竿を立てる
- 水面直下をキープする
- V字の波紋を出し続ける
DHモデルならではの強みとして、風への強さが挙げられます。
通常の軽いシンキングペンシルだと、横風で流されて引き波のコースがずれてしまうことがあります。
しかし、DHは自重があるため、しっかりと水を噛んで理想のコースをトレースでき、きれいな引き波を出し続けることが可能です。
ドリフト釣法(流れに乗せる)
河川や潮の流れが効いている場所では、流れを利用した「ドリフト釣法」がメインウェポンになります。
基本は、流れの上流側(アップクロス)に投げ、余分な糸ふけを取る程度に巻きながら、ルアーを流れに同調させて流し込みます。
下流側でルアーがターンして「Uの字」を描く瞬間が最大のバイトチャンスです。
DHは側面を見せる「ロールアクション」が強いため、ターンする瞬間にボディが「キラッ」と強くフラッシング(明滅)し、シーバスのリアクションバイトを誘発します。
また、強風時のドリフトにも適しています。
- 重さで糸を張れる
- 風に負けずレンジキープできる
- 狙った筋を流しやすい
軽いルアーでは風にラインが引っ張られて浮き上がってしまう状況でも、DHなら水に馴染ませて確実に魚の目の前へ送り込むことができます。
ストップ&フォール(シミーフォール活用)
ルアーを追ってくるけれど、なかなか口を使わない魚に対する「食わせの間」として有効です。
リトリーブ中に一瞬だけハンドルを止めるか、完全に巻くのを止めてフォール(沈下)させます。
このルアーは、水平姿勢を保ちながらプルプルと小刻みに震えて沈む「シミーフォール」というアクションをします。
この震えと明滅が、弱って沈んでいくベイトフィッシュをリアルに演出し、迷っているシーバスにスイッチを入れます。
特に効果的なポイントは以下の通りです。
- 明暗の境目
- 橋脚の裏側
- ブレイクの上
「ここぞ」という場所で一瞬だけフォールを入れることで、ひったくるような深いバイトを得ることができます。
スイッチヒッタースリム DH120Sのインプレまとめ
今回は、ダイワの「モアザン スイッチヒッタースリム DH120S」について、特徴や実釣でのインプレッション、具体的な使い方を解説しました。
最後に、このルアーの要点をまとめます。
- 圧倒的な飛距離が出る
- 強風下でも使いやすい
- 明滅アピールが強い
- 4連フックでショートバイトを絡め取る
- 極小スナップの使用を推奨
「DH(指名打者)」の名が示す通り、ここ一番の飛距離が欲しい場面や、他のルアーでは風に負けてしまう状況で代打として投入すれば、ホームラン級の釣果をもたらしてくれます。
扱いには多少の慣れが必要ですが、その癖(フックの絡みやすさや沈下速度)さえ理解してしまえば、これほど頼りになる武器はありません。
届かなかったボイル、攻略できなかった潮目。
今まで指をくわえて見ていたあのポイントを、スイッチヒッタースリム DH120Sで攻略し、メモリアルな一匹を手にしてください。


コメント