ジグ並みの飛距離が出ると噂の85mm20gの「スイッチヒッター 85S」
「浮き上がりが早くてレンジキープが難しい」という評判は本当なのでしょうか?
この記事では「スイッチヒッター 85S」の良かった・悪かったインプレを徹底解説します。
「スイッチヒッター 85S」を購入しようか迷っている人の参考になれば幸いです。
スイッチヒッター 85Sとは?基本スペック
スイッチヒッター85Sは、職業釣り師として名高い小沼正弥氏が監修した、対シーバス用シンキングペンシルです。「モアザン」ブランドからリリースされており、その名の通り、昼夜を問わず、あらゆる状況で活躍する「スイッチヒッター」のような存在として開発されました。
最大の特徴は、誰が投げても安定して飛距離が出せることと、水面直下をフラフラと泳ぐ不規則なスラロームアクションです。特に河川、干潟、サーフ、磯といった広大なエリアや、風が強い状況下での使用に適しています。具体的なスペックを以下の表にまとめましたので、まずは基本情報を確認してみましょう。
| アイテム名 | モアザン スイッチヒッター 85S |
| サイズ(mm) | 85 |
| 標準自重(g) | 20 |
| 有効レンジ(m) | 約0.2~1.0 |
| タイプ | シンキング |
| 飛距離(m) | MAX:72.5 / Ave:70.6 |
| 標準装備フック | #6 トレブル |
| 標準装備リング | #3 |
| アクション | 不規則スラローム |
| メーカー希望本体価格(円) | 1,900 |
| JANコード | 4960652031653 |
飛距離は最大72.5mを計測
スイッチヒッター85Sの最大の武器は、なんといってもその圧倒的な飛距離です。メーカーのテストデータによると、最大飛距離は72.5m、平均でも70.6mという驚異的な数値を記録しています。これは同クラスのシンキングペンシルと比較してもトップクラスの性能であり、メタルジグに匹敵するといっても過言ではありません。
なぜこれほどまでに飛ぶのでしょうか。その理由は、緻密に計算されたボディ形状とウエイトバランスにあります。向かい風や横風が吹く荒れた状況でも、飛行姿勢が崩れにくく、矢のようにポイントへ突き刺さります。「あと10m飛ばしたい」そんなアングラーの願いを叶え、竿抜けポイントに潜むフレッシュな魚にアプローチすることを可能にするのです。
フックサイズは#6を搭載
ランカーシーバスを狙う上で、フックの強度やサイズは非常に重要な要素です。スイッチヒッター85Sは、85mmというコンパクトなボディでありながら、#6サイズのトレブルフックを標準装備しています。
小型のシンペンでは#8や#10といった小さなフックが使われることも多いですが、それらは大型魚とのファイトで伸びてしまう不安がつきまといます。しかし、#6フックであれば、不意に訪れるランカークラスの強烈な引きにも十分に耐えることができるでしょう。また、フックセッティングはボディに対して絶妙なバランスで配置されており、アクションを妨げることなく、高いフッキング率を実現しています。
スイッチヒッター 85Sのインプレ:良かった点
実際にスイッチヒッター85Sをフィールドで使い込んでみて、多くの釣り人が支持する理由が明確にわかりました。ただ飛ぶだけでなく、魚を連れてくる能力が非常に高いルアーです。特に「飛距離」「食わせのアクション」「操作性」のバランスが秀逸で、初心者から上級者まで納得のいく仕上がりになっています。
「メタルジグ並み」と言われる圧倒的な飛距離
このルアーを使って最初に驚くのは、その圧倒的なキャスト性能です。85mmという一口サイズでありながら20gの自重があり、空気抵抗を極限まで減らしたボディ形状が採用されています。そのため、強風が吹き荒れる荒天時や、向かい風の状況でも姿勢を崩さずに爆発的な飛距離を叩き出します。
「あともう少しで届く潮目」や「対岸で起きているボイル」を射程圏内に収められることは、釣果に直結する大きなアドバンテージです。広範囲をスピーディーに探れるため、魚に出会える確率が格段に上がります。
不規則な「S字スラローム」による高い食わせ能力
特別なロッドアクションを加えなくても、タダ巻きするだけで釣れる秘密がここにあります。基本はワイドなS字を描きながら泳ぎますが、流れの強弱や水流の変化を受けると、自動的にバランスを崩す「千鳥アクション」が発生します。この予測不能なふらつきが、魚の捕食スイッチを強烈に刺激するのです。
釣り人が難しい操作をしなくても、ルアーが勝手に「食わせの間」を作ってくれるため、スレた魚も思わず口を使ってしまいます。
流れを感じ取りやすい「操作感」
シンキングペンシルにありがちな「何を引いているかわからない」という感覚が、このルアーにはほとんどありません。独自のヘッド形状がしっかりと水を受けるため、適度な引き抵抗を手元に伝えてくれます。
「今、ルアーが流れに入った」「流れから抜けた」という水中情報がロッドを通して明確にわかります。この情報量の多さは、特に夜間の釣りや、流れの変化を読む必要がある河川での釣りにおいて、大きな武器となるでしょう。
昼夜・場所を問わない驚異の汎用性
一つのルアーでこれほど多くのフィールドをカバーできるものは稀です。河川はもちろん、港湾部、ウェーディングでの干潟、サーフ、そして磯場まで、あらゆるシチュエーションで実績を残しています。
また、季節を問わず使えるのも魅力の一つです。ベイトフィッシュのサイズが小さい春先から、イナッコやコノシロを捕食している秋のハイシーズンまで、年間を通して一軍ルアーとして活躍します。
レンジキープ力が絶妙
弟分である65Sに比べて自重があるため、浮き上がりすぎない絶妙なレンジ設定がされています。足場の高い堤防からでも足元までしっかりと引くことができ、風でラインが煽られる状況でも水中での安定感を失いません。
表層だけでなく、少し下のレンジ(中層)を丁寧に探りたい時にも重宝します。「浮きすぎて水面を割ってしまう」というストレスが少ないため、意図したコースを正確にトレースすることが可能です。
スイッチヒッター 85Sのインプレ:悪かった点
どんなに優れたルアーにも、苦手なシチュエーションや注意すべき点は存在します。スイッチヒッター85Sの特性を正しく理解し、弱点を補うような使い方をすることで、より快適に釣りが楽しめるようになります。ここでは、購入前に知っておきたいデメリットや、使用時に気をつけるべきポイントを正直にお伝えします。
超高速巻き(早巻き)で回転してしまう
デイゲームで青物を狙う際など、極端な早巻きには対応していません。リールを高速で巻くと、ルアーがバランスを崩して回転してしまい、水面を割って飛び出してしまうことがあります。
このルアーが真価を発揮するのは、あくまで「スローからミディアムリトリーブ」の領域です。速い動きでリアクションバイトを誘いたい場合は、ミノーやバイブレーションなど、他のルアーを使い分けるのが賢明です。
激浅シャローでのデッドスロー攻略が難しい
20gという重さは飛距離やレンジキープに貢献しますが、水深50cm未満のような激浅エリアでは仇となることがあります。極端にゆっくり巻こうとすると、浮き上がりが追いつかずにボトムを擦ってしまい、根掛かりのリスクが高まります。
もし膝下ほどの水深しかないようなシャローエリアを攻略したい場合は、軽量モデルである「85S-LV」の使用を検討してください。適材適所でルアーを使い分けることが、トラブルを減らし釣果を伸ばすコツです。
フックサイズへの不満(#6標準)
65Sに比べれば安心できるサイズですが、ランカークラスや青物が相手だと、#6フックでは心許ない場面があります。強引なファイトをすると、フックが伸ばされてバラしてしまう可能性があるのです。
しかし、サイズを#4などに上げると、前後のフックが絡みやすくなったり、アクションが大人しくなりすぎたりするジレンマが発生します。ターゲットが明らかに大きい場合は、より太軸のフックに交換するか、ドラグ設定を緩めにして慎重にやり取りする必要があります。
沈下速度が速め
流れのない止水域や、魚が極端にスローな動きにしか反応しない状況では、沈むスピードが速すぎると感じることがあります。「もっとゆっくり漂わせたいのに、すぐに沈んでしまう」というもどかしさを感じるかもしれません。
そのような場面では、ロッドを立てて早めに巻くか、より軽量なルアーにチェンジする判断が求められます。逆に言えば、流れが速い場所や水深がある場所では、この沈下速度が大きなメリットに変わります。
スイッチヒッター 85Sの使い方
スイッチヒッター85Sは「投げて巻くだけ」で釣れるオートマチックなルアーですが、使い方のコツを掴めばさらに釣果が伸びます。基本操作から、エキスパートが実践している応用テクニックまで、現場ですぐに使えるメソッドを紹介します。これらを意識するだけで、魚からの反応が劇的に変わるはずです。
タダ巻き(スロー~ミディアム)
最も基本的でありながら、最も魚を連れてくる使い方が「タダ巻き」です。余計なロッドアクションは一切不要で、一定の速度でリールを巻くだけで十分です。巻き速度の目安としては、1秒にハンドル1回転程度を基準にしてください。
65Sよりも手元に「ブルブル」という水の抵抗感が伝わってくるので、その抵抗を感じながら巻くのがコツです。強く巻きすぎると回転してしまうため、「ルアーが泳いでいる振動がギリギリ伝わるか伝わらないか」の速度を探りましょう。
「レンジ(水深)」の使い分け
ロッドの角度と巻き速度を調整することで、攻める水深を自在にコントロールできます。表層(水面直下0~30cm)を引きたい場合は、ロッドを立てて着水直後から巻き始めます。これで水深1m前後のシャローエリアでも、底を擦らずに攻略できます。
一方、中層(水面下50~80cm以上)を攻める場合は、ロッドを寝かせて巻くのが基本です。着水後に3~5秒ほどカウントダウンして沈めてから巻き始めれば、足場の高い堤防や魚が沈んでいる状況にも対応可能です。重みがある分、足場が高くてもしっかり水に噛んで泳ぎ続けてくれるのが85Sの強みです。
河川での必殺技:「ドリフト(流し込み)」
流れのある河川や潮目が効いている場所では、「ドリフト釣法」が最強のメソッドとなります。まず、上流斜め向こう(アップクロス)にルアーを遠投します。着水後はリールをほとんど巻かず、出た糸ふけ(たるみ)を回収する程度にします。
ルアーを川の流れに乗せ、「Uの字」を描くように下流へと流し込んでいきましょう。ルアーが下流に流れきってターンする瞬間、水圧がかかって「グンッ」と重くなります。この瞬間に勝手にバランスを崩す千鳥アクションが発生し、シーバスの強烈なバイトを誘発します。
応用:「リフト&フォール(縦の釣り)」
魚が底に張り付いていたり、ボイルがなくて活性が低い時に試してほしいのが縦の動きです。ロッドをあおってルアーを持ち上げ(リフト)、その後リールを巻かずに沈めます(フォール)。
スイッチヒッターは、水平姿勢を保ちながら小刻みに揺れて沈む「シミーフォール」アクションをします。この「弱って沈んでいく魚」のような動きは、やる気のない魚に対して非常に効果的です。水深のある港湾部や、岸壁沿いのヘチを攻める際にぜひ試してみてください。
スイッチヒッター 85Sのカラーラインナップ
ルアーのカラー選びは、釣果を大きく左右する楽しみの一つでもあります。スイッチヒッター85Sには、様々なフィールドや状況に対応できる豊富なカラーが用意されています。濁りの強い河川で目立つチャート系から、澄んだ水質の干潟で食わせるナチュラル系まで、隙のないラインナップです。
既存の定番カラーをリストアップしましたので、自分の通うフィールドに合った色を探してみてください。
- ゴールドレインボー
- レーザーキャンディ
- レーザーマイワシ
- レーザーレッドヘッド
- ライムイワシ
- パールオレンジベリー
- パールレッドヘッド
- 不夜城
- 3Dイナッ子
- ピンクヘッドクリアチャート
- アデルエメラルド鮎
- アデルブルピンイワシ
- ラトリンアデルイナッ子ピンクベリー
- ラトリンマットライムチャート
- ラトリンWゴールドレインボー
- 小沼スペシャル
- 小沼スペシャルVer.煌
新カラーのレーザーインパクトが登場!
近年、ダイワが満を持して投入した新技術「レーザーインパクト」が、スイッチヒッター85Sにも採用されました。これは単なる塗装やホログラムとは一線を画す、革新的なテクノロジーです。特徴は、ボディ内部に配置された「3Dマルチ反射構造」にあります。
これにより、イワシなどのベイトフィッシュと同様の、高輝度な反射光を多方向に放つことが可能になりました。さらに、アクションに合わせて光が明滅するため、遠くの魚にも強烈にアピールします。
夜間の常夜灯周りや、日陰のシェード部分など、光量が少ない状況でも、わずかな光を拾って輝き続けます。「本物の誘いを遠くまで」というコンセプト通り、昼夜・場所を問わずターゲットを狂わせる強力な武器となるでしょう。
レーザーインパクト採用カラーのラインナップは以下の通りです。
- LIイナッ子
- LIエメラルド鮎
- LIカタクチレッドベリー
- LIキャンディ
- LIピンクヘッドクリアチャート
- LI不夜城
- LIブルピンイワシ
- LIマイワシ
- LIマックスレーザー
- LIレッドヘッド
- LIダブルレッドゴールド
- LIチャートヘッドイワシ
- LIチャートヘッドキビナゴ
- LIピンクヘッドレーザー
スイッチヒッター 85Sに関するよくある質問
購入を検討している方や、既に使っている方からよく寄せられる疑問についてお答えします。特に、似たモデルである「85S-LV」との違いについては、多くのアングラーが気になるところでしょう。それぞれの特徴を理解して、状況に応じた最適なルアー選びに役立ててください。
スイッチヒッター 85SとLVの違いは?
「85S」と「85S-LV(ライトバージョン)」は、見た目は同じですが中身の性能が大きく異なります。LVは軽量化されており、より浅いレンジをゆっくり攻めることに特化したモデルです。具体的な違いを以下の表にまとめましたので、フィールドに合わせて使い分けてください。
| 比較項目 | スイッチヒッター 85S | スイッチヒッター 85S-LV |
| 標準自重 | 20g | 13.3g |
| 有効レンジ | 約20cm~100cm | 約5cm~50cm |
| 得意な場所 | 河川本流、堤防、サーフ、磯 | 干潟、激浅河川、静かな港湾 |
| アクション | 不規則スラローム(強め) | 不規則スラローム(弱め・繊細) |
| 飛距離 | 爆発的に飛ぶ(風に強い) | 十分飛ぶが強風時は劣る |
スイッチヒッター 85Sのインプレまとめ
本記事では、ダイワの「モアザン スイッチヒッター 85S」について、その性能や使い方を徹底的に解説しました。「メタルジグ並みの飛距離」と「生物的な食わせのアクション」を両立したこのルアーは、多くのアングラーにとってなくてはならない存在です。
広大なフィールドから魚を探し出すサーチベイトとして、また、ここぞという時の切り札として、その実力は間違いありません。確かに早巻きや激浅シャローは苦手ですが、特性を理解して使えば、これほど頼りになるルアーも少ないでしょう。
ぜひ、あなたのタックルボックスにスイッチヒッター85Sを加え、その威力をフィールドで体感してください。風を切り裂き、遥か彼方のポイントへ届いたその先で、きっと記憶に残る素晴らしい魚と出会えるはずです。


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